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第1回 抗ヒスタミン薬(ビラノア®&デザレックス®

 2017/09/20   新薬

2016年11月18日、抗ヒスタミン薬のビラノア®(一般名:ビラスチン)とデザレックス®(一般名:デスロラタジン)が同日発売されました。デザレックス®は、クラリチン®(一般名:ロラタジン)の主要活性代謝物です。

第一世代抗ヒスタミン薬は、効果発現が速い反面、眠気の副作用も強力でした。1980年代になると、①親水基を導入して中枢移行性を抑え、②受容体選択性を高めた、③長時間作用する第二世代抗ヒスタミン薬が開発されました。肥満細胞の脱顆粒抑制作用など、抗アレルギー作用を有しているため、「抗アレルギー薬」と称され高薬価が付きました。ザジテン®、ゼスラン®、アゼプチン®、セルテクト®、ダレン®などです。
ところで、眠気の強い薬は効果も強いという誤解がありますが、鎮静作用と抗ヒスタミン作用は相関しません。第二世代の中にも鎮静作用が強いものがあり、副作用の軽減は十分とは言えませんでした。

1990年代になると、アレジオン®、エバステル®、ジルテック®、タリオン®、アレロック®、クラリチン®、アレグラ®、ザイザル®など、眠気が少ない薬が開発され、非鎮静性第二世代抗ヒスタミン薬と呼ばれました。
なお、初期の第二世代には喘息の適応がありますが、後期第二世代にはこの適応はありません。

ビラノア®とデザレックス®ですが、どちらも眠くなりにくく、自動車運転などの制限はありません。自動車運転の記述がないのは、このほかにアレグラ®、クラリチン®、配合剤のディレグラ®があります。
デザレックス®は、食事やグレープフルーツジュースなどによる影響を受けにくい薬です。これに対し、ビラノア®はジルテック®や光学異性体のザイザル®と同程度の強さがありますが、食事やグレープフルーツジュースで吸収が半減します。そのため、空腹時(食事の1時間以上前、または2時間以上後)に服用する必要があります。
今後、ルパタジン®(一般名:ルパタジンフマル酸塩)の発売が予定されています。

商品名 ビラノア®錠20mg デザレックス®錠5㎎
一般名 ビラスチン デスロラタジン
販売会社 大鵬薬品工業(株)/Meiji Seika ファルマ(株) 杏林製薬(株)/MSD(株)/科研製薬(株)
用法・用量 1日1回20㎎ 空腹時 1日1回5㎎
小児投与 使用経験なし 12歳以上の小児
食事の影響 食後で低下(60~40%) なし
併用注意 エリスロマイシン、ジルチアゼム
(P糖蛋白の阻害で血中濃度上昇)
エリスロマイシン
薬価 79.70円 69.40円

使用に際しては、必ず添付文書をお読み下さい。

※掲載している内容は、現在の情報です

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連載について

本連載記事(スピンアップ新薬)は、薬剤師の先生方をはじめとした医療従事者や薬学生の方に向け、新薬や医薬品に関する情報や浜田氏ならではの知見など、役に立つ情報を発信していきます。
また、南山堂発行の月刊誌「治療」「薬局」で過去に掲載した浜田氏の連載記事もあわせて公開していきます。

著者プロフィール

浜田康次氏

浜田 康次(はまだ こうじ)氏
日本コミュニティファーマシー協会理事 ほか

日本医科大学多摩永山病院、同千葉北総病院を経て、2017年より現職。著書に「抗菌薬サ−クル図デ−タブック」(じほう)、「ベストセラーで読み解く医療情報ナビ」(南山堂)、「インタビューフォームのAtoZ」(ユート・ブレーン)など多数。『治療』、『Rp.+』、『月刊Nursing』などに連載中。