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第7回 胆汁排泄型持続性AT1受容体ブロッカー/持続性Ca拮抗薬/利尿薬合薬(ミカトリオ®配合錠) 

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胆汁排泄型持続性AT1受容体ブロッカー/持続性Ca拮抗薬/利尿薬合薬2016年11月、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)、Ca拮抗薬及び利尿薬を配合したミカトリオ®錠(一般名:テルミサルタン/アムロジピンベシル酸塩/ヒドロクロロチアジド配合錠)が発売されました。2成分の配合薬は多数ありますが、3成分を配合した高血圧症治療薬は国内初となります。

高血圧治療ガイドラインでは、ARB(あるいはACE阻害薬)、Ca拮抗薬、利尿薬など、作用機序が異なる薬剤の併用は降圧効果を増強するので有用とされています。さらに2剤で十分な降圧効果が得られない場合、ARB(あるいはACE阻害薬)、Ca拮抗薬、利尿薬の3種類の薬剤の併用を推奨しています。

胆汁排泄型ARBであるテルミサルタン(ミカルディス®錠)を含有する配合薬には、サイアザイド系利尿薬のヒドロクロロチアジドを配合したミコンビ®配合錠、Ca拮抗薬のアムロジピンを配合したミカムロ®配合錠があります。

ARBと利尿薬の併用は、相加的な降圧効果の増強に加えて、利尿薬によるレニン・アンジオテンシン(RA)系の亢進、低カリウム血症、インスリン抵抗性の悪化等をARBで軽減するメリットがあります。またARBとCa拮抗薬の併用は、相加的な降圧効果の増強に加えて、RA系賦活化の抑制、Ca拮抗薬の副作用である浮腫の軽減が期待されます。

配合薬は、服用錠数が減るので、服薬アドヒアランスが改善される反面、用量が固定されているため、初期投与により過剰な血圧低下の恐れや投薬の調整が難しい、副作用が生じた際の原因薬剤の特定が困難などの懸念もあります。日本循環器学会は、「ミカトリオ配合錠の適正な使用について」と題して、配合剤を第一選択薬としないこと、単剤、2剤併用から開始して、同剤と同一用法・用量で継続して安定した血圧コントロールが得られている場合(原則、8週間以上)に、同剤へ切り替えを検討することなどを推奨しています。

商品名 ミカトリオ®配合薬
一般名 テルミサルタン/アムロジピンベシル酸塩/ヒドロクロロチアジド配合錠
会社 発売:アステラス製薬(株)  製造販売:日本ベーリンガーインゲルハイム(株)
用法・用量 1日1回1錠を経口投与する。高血圧治療の第一選択薬として用いない。
適応 高血圧症
投与禁忌 妊婦、肝障害、無尿、血液透析中、急性腎障害の患者、ナトリウム・カリウムが明らかに減少している患者、アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者
副作用 血中尿酸増加、高尿酸血症、脂質異常症、低血圧、起立性低血圧、血中クレアチニン増加、血中尿素増加など
保険適応上の留意点 切り替える前の使用薬剤名と使用期間、血圧測定年月日と血圧測定値、本剤へ切り替えた診療年月日を診療報酬明細書に記載する
薬価 162.70円

使用に際しては、添付文書を必ずお読み下さい。

※掲載している内容は、現在の情報です

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連載について

本連載記事(スピンアップ新薬)は、薬剤師の先生方をはじめとした医療従事者や薬学生の方に向け、新薬や医薬品に関する情報や浜田氏ならではの知見など、役に立つ情報を発信していきます。
また、南山堂発行の月刊誌「治療」「薬局」で過去に掲載した浜田氏の連載記事もあわせて公開していきます。

著者プロフィール

浜田康次氏

浜田 康次(はまだ こうじ)氏
日本コミュニティファーマシー協会理事 ほか

日本医科大学多摩永山病院、同千葉北総病院を経て、2017年より現職。著書に「抗菌薬サ−クル図デ−タブック」(じほう)、「ベストセラーで読み解く医療情報ナビ」(南山堂)、「インタビューフォームのAtoZ」(ユート・ブレーン)など多数。『治療』、『Rp.+』、『月刊Nursing』などに連載中。