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第24回 緊急避妊薬(ノルレボ錠)

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緊急避妊薬2011年5月、緊急避妊薬(ECP:エマージェンシー・コントラセプション・ピル)のノルレボ錠(一般名:レボノルゲストレル)が発売されました。

避妊に失敗した場合に、女性が望まない妊娠を防ぐ最後の手段です。日本では医師の処方せんが必要ですが、海外ではモーニングアフターピル(OTC薬)として、薬局で販売されています。

2016年4月に0.75mg錠から1.5mg錠に変更となり、2019年3月には後発医薬品のレボノルゲストレル錠が発売されました。

レボノルゲストレルは、第2世代黄体ホルモンであるノルゲストレルの左旋性光学異性体(薬理活性物質)です。月経周期14日頃、LH(黄体形成ホルモン)が一過性に大量分泌され(LHサージ)、成熟卵胞から卵子が飛び出します。この前に黄体ホルモンを投与すると、LHサージは抑制され、排卵が5~7日程度遅延します。精子の生存期間は5日程度です。このため治療効果は、服用後の月経の発来で確認します。ただし、不正子宮出血を月経と誤認する場合も多いので、専門医の受診が推奨されます。

中絶薬ではないので、妊娠成立後(着床以降)の効果は期待できません。緊急的な使用のため黄体ホルモン量を抑え、高用量製剤でみられる悪心・嘔吐の副作用が少ない薬です。

海外データによる妊娠阻止率(排卵日付近の性交渉での妊娠を防ぐ率)は、95%(24時間)、85%(48時間)、58%(72時間)と、より早く服用した方が効果は高くなります。留意点として、その場で本人に内服させる、服用後2時間以内に吐いた場合は追加投与する、本人以外の代理受領は認められない、数日後に排卵するので避妊が必要になるなどがあります。また、妊娠したとしても催奇形リスクは上昇しません。

授乳婦の場合、乳汁中に移行するので服用後24時間は授乳を避けます。薬価基準未収載のため、健康保険は使えず自費(自由診療)になります。性犯罪被害に遭った場合は、警察に届けることで公費負担(無料)となります。

商品名 ノルレボ錠1.5mg
一般名 レボノルゲストレル
会社 あすか製薬(株)、武田薬品工業(株)
適応 緊急避妊
用法・用量 性交後72時間以内にレボノルゲストレルとして1.5mgを1回経口投与する
禁忌 本剤の成分に過敏症の既往歴、重篤な肝障害、妊婦
副作用 悪心、下腹部痛、頭痛、傾眠、不正子宮出血
相互作用
(併用注意)
【効果減弱】抗けいれん薬、リファブチン、リファンピシン、セイヨウオトギリソウ、HIVプロテアーゼ阻害薬、非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬
薬価未収載 施設により異なるが先発品は1万円~1万5,000円程度、後発品は未公表

使用に際しては、添付文書を必ずお読み下さい。

※掲載している内容は、現在の情報です

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連載について

本連載記事(スピンアップ新薬)は、薬剤師の先生方をはじめとした医療従事者や薬学生の方に向け、新薬や医薬品に関する情報や浜田氏ならではの知見など、役に立つ情報を発信していきます。
また、南山堂発行の月刊誌「治療」「薬局」で過去に掲載した浜田氏の連載記事もあわせて公開していきます。

著者プロフィール

浜田康次氏

浜田 康次(はまだ こうじ)氏
日本コミュニティファーマシー協会理事 ほか

日本医科大学多摩永山病院、同千葉北総病院を経て、2017年より現職。著書に「抗菌薬サ−クル図デ−タブック」(じほう)、「ベストセラーで読み解く医療情報ナビ」(南山堂)、「インタビューフォームのAtoZ」(ユート・ブレーン)など多数。『治療』、『Rp.+』、『月刊Nursing』などに連載中。