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第29回 慢性便秘症治療薬(モビコール&ラグノス

 2020/02/03   新薬

慢性便秘症治療薬2018年11月、モビコール配合内用剤(一般名:マクロゴール4000ほか)、2019年2月、ラグノスNF経口ゼリー(一般名:ラクツロース)が発売されました。欧米では、慢性便秘症の基準薬としてガイドラインで評価の高い薬です。

慢性便秘症治療薬は、浸透圧性下剤の酸化マグネシウムや刺激性下剤のセンノシドなどが汎用されてきました。2012年に、32年振りの新薬となるアミティーザカプセル(一般名:ルビプロストン)が登場すると、2017年スインプロイク錠(一般名:ナルデメジントシル酸塩)、リンゼス錠(一般名:リナクロチド)、2018年グーフィス錠(一般名:エロビキシバット水和物)と新薬が相次いで発売され、『慢性便秘症診療ガイドライン2017』が作成されました。

モビコールは、ポリエチレングリコール(PEG)製剤として初めて小児適応を取得しました。非吸収性で安全性が高く、用量の調節が容易です。欧米では第一選択薬に位置づけられています。日本では大腸内視鏡検査前の経口腸管洗浄剤(モビプレップ他)しかなく、日本小児栄養消化器肝臓学会から小児の慢性便秘症に対する早期開発が要望されていました。なお、主成分のマクロゴールと塩類下剤のマグコロール(一般名:クエン酸マグネシウム)は名称が類似しているので注意して下さい。

ラグノスNF経口ゼリーは、ラグノスゼリーの原薬であるラクツロースを純度の高い結晶ラクツロースに変更し、夾雑物のガラクトースや乳糖を1%以下に減らしました。成人の慢性便秘症を適応追加し、慎重投与の項から糖尿病の患者が削除されました。

商品名 モビコール配合内用剤 ラグノスNF経口ゼリー分包12g
一般名 マクロゴール4000/塩化ナトリウム/炭酸水素ナトリウム/塩化カリウム ラクツロース
会社 EAファーマ(株)/持田製薬(株) (株)三和化学研究所
適応 慢性便秘症 慢性便秘症
高アンモニア血症に伴う下記症候の改善
精神神経障害、手指振戦、脳波異常
産婦人科術後の排ガス・排便の促進
用法・用量 【2歳以上7歳未満】
初回:1日1回1包 最大:1日4包
【7歳以上12歳未満】
初回:1日1回2包 最大:1日4包
【成人及び12歳以上】
初回:1日1回2包 最大:1日6包
増量:2日以上の間隔をあけて行う
【慢性便秘症】
初回:1日2回、1回2包
最大:1日6包
(以下、略)
併用注意 なし α-グルコシダーゼ阻害剤
副作用 主な副作用は、下痢、腹痛 主な副作用は、下痢、腹部膨満、腹痛
薬価 1包 85.00円 1包 45.50円

使用に際しては、添付文書を必ずお読み下さい。

※掲載している内容は、現在の情報です

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連載について

本連載記事(スピンアップ新薬)は、薬剤師の先生方をはじめとした医療従事者や薬学生の方に向け、新薬や医薬品に関する情報や浜田氏ならではの知見など、役に立つ情報を発信していきます。
また、南山堂発行の月刊誌「治療」「薬局」で過去に掲載した浜田氏の連載記事もあわせて公開していきます。

著者プロフィール

浜田康次氏

浜田 康次(はまだ こうじ)氏
日本コミュニティファーマシー協会理事 ほか

日本医科大学多摩永山病院、同千葉北総病院を経て、2017年より現職。著書に「抗菌薬サ−クル図デ−タブック」(じほう)、「ベストセラーで読み解く医療情報ナビ」(南山堂)、「インタビューフォームのAtoZ」(ユート・ブレーン)など多数。『治療』、『Rp.+』、『月刊Nursing』などに連載中。